2018-05-08 ふくわらい 西加奈子著 小説 全260ページは熱くて乾燥していて血なまぐさくて優しくて生きていた。 主人公の定は確かに少し変わっているけど、野生の人間を体現しているようだった。 かつて人間はきっとこうだったのだろう。 言葉を持つ前のヒトとは。 恋や愛について人は簡単に言葉にしすぎるが、西さんなりに表現すると、ふくわらいなんだろう。 原点にかえれる、心打つ作品だった。 読み終えて幸せだ。